【塗料倉庫の在庫管理の専門家が教える塗料の適切な保管方法と廃棄方法を解説!!】

 住宅の塗替え工事後に余った塗料が倉庫に残ってしまうことは多いものです。なぜ塗料が余ってしまうのでしょうか?それは塗料には塗料メーカーが定める「標準施工仕様」という基準があり、それぞれの商品ごとに屋根の種類、外壁の種類、内壁の種類、木材等の素材別に塗布量が細かく指定されています。 例えば、外壁で上塗りを2回行う塗料であれば、1㎡あたりの塗布量は「0.3~0.4kg/㎡」等と定められている塗料だとすると、住宅の外壁面積が140㎡の場合、1㎡あたりの塗布量0.4kg/㎡では外壁面積140㎡×塗布量0.4kg=56kgが必要です。通常、塗料は16kg(一斗缶)と4kgの単位で販売されているため、一斗缶16kgを3缶(48kg)と4kgを2缶(8kg)購入すれば、外壁面積140㎡の塗装は可能なのですが、塗料は4kgを2缶購入するよりも一斗缶16kgを1缶購入する方が購入金額は安く購入できるため、一斗缶16kgを4缶購入することが多くあります。そうすると8kgの塗料が余ります。この余った塗料はお客様に請求することができないため、塗料倉庫等で在庫塗料として保管されることになります。 しかし、余った塗料は適切な環境で正しく管理・保存しなければ品質が低下し、固化や液体成分の分離などが発生してしまうため、消費期限内でも使用が困難となるため注意が必要です。塗料は開封後約1年以内を目安とし、使用前には必ず塗料の状態をしっかり確認する必要があります。


「標準仕様書」

【余った在庫塗料のおすすめの使い方】

在庫塗料は不良品ではありません。在庫塗料の状態を確認して、固化や液体の分離がないかを必ず確認し、問題がなければ、消費期限内(開封より1年)なら安心してご利用いただけますが、使用する時には必ずお客様に了承をいただいてから使用する必要があります。特におすすめの方法は、外壁に使用する色が決まったら、在庫である塗料を下塗りや中塗り(上塗りと同じ商品で上塗りと同じ色か近似色等)で利用することです。使用前に容器の開封日(塗料缶に表示)や塗料の種類をお客様に説明し、必ず承諾をいただいてから使う必要があります。また、塗料はどの塗料メーカーでも缶に必ず製造年月日も記載がされています。

【消費期限切れ塗料の正しい処理方

事業用として余った塗料は自治体のゴミとして捨てられません。家庭のDIYで使用して少量余った塗料であれば、布や新聞紙等に塗り広げて乾燥させ、固形状にして捨てることができます。一斗缶で大量に余った場合は自治体にご相談ください。(自治体によって処分方法が異なりますので必ず確認が必要です) 事業用塗料は産業廃棄物として専門業者への処理依頼が必要です。塗料の種類や状態により処理方法が異なり、特に塗料の多くは液体での処理になりますので処理費用が高くなるため、関連サイトや産業廃棄物処理業者さんで正しい処理方法を確認し、適切な業者に依頼することをお勧めします。 水性塗料であれば、固化させて処分すれば廃プラスチック類として産業廃棄物業者さんで処理できます。その際、おすすめの廃棄塗料専用の塗料乾燥処理シートとして人気の製品弊社で取り扱っている「MGフィルム」の利用をご紹介します。MGフィルムの上に余った廃棄する水性塗料を厚め(厚めに広げた方がシートから剥がれやすい)に広げて夏場であれば3日間乾燥させることで塗料の重量が半分程度に削減されます。処理費用も液体でなく固体なので大幅に抑えられます。MGフィルムは繰り返し使えるので大変便利な製品です。※冬場は乾燥に時間が掛かり塗料の剥がれが悪くなります。固化剤を使って水分を飛ばす方法もありますが、費用が高いのでお勧めしません。 ※油性塗料も乾燥させて固めて廃棄処理は可能ですが、消防法により危険物倉庫内での乾燥となります。(油性の液体塗料の乾燥は消防法に抵触する恐れがあるため管轄の消防署にお問い合わせください)

【在庫塗料の正しい保管方法】

 • 塗料倉庫等の環境が整った場所を利用し、直射日光や高温多湿を避けて保管しましょう。液状の塗料は劣化しやすく、品質保持のため開封後に容器をビニールなどで密閉することが重要です。

 • 塗料缶の切り口にビニール等で空気を遮断し、密閉状態を保ちましょう。特に開封日を容器に記載し管理するのがおすすめです。

 • 消費期限は開封後1年以内を目安とし、使用前には塗料の状態をしっかり確認しましょう。
・油性塗料は第二石油類にあたる塗料が多く、保管する塗料の量によっては危険物倉庫での保管が必要となります。

【在庫管理システムのご紹介】

塗料倉庫内の在庫が一覧で確認できる大人気のシステム 「らくらく塗装屋さん」 をご紹介します。弊社が運営して提供してる塗料倉庫の在庫管理システムです。このシステムを利用すると、スマホからアプリにログインして塗料の商品や塗料の色で検索すると、倉庫内にある在庫塗料の種類、残量、残量に対して塗装可能面積、置場所をリアルタイムで把握できます。 また、倉庫からの持ち出し状況(現在誰がどこの現場に持ち出しているか)や使用予定の塗料も確認できます。さらに、期限切れ塗料を持出し使用しようとした際は警告が表示されるため、誤持ち出しを防止することができます。現場や営業所からスマホで塗料倉庫の在庫状況が確認できるため、倉庫まで在庫塗料を確認に行く必要がありません。SDGSの観点からも環境保護に貢献しながら在庫塗料廃棄ロスの防止につながります。

 以上の内容をまとめたこのブログ記事を参考に、正しい塗料の保管方法・塗料の廃棄処理方法を実践いただければ幸いです。塗料の廃棄処理方法や在庫管理についてのご質問やご相談がある場合は、お気軽のお問合せください。 こちらのブログでは、さらに役立つペイント関連情報や塗料製品の情報をご紹介いたします。